説明

涙道チューブ

【課題】適切な位置に涙道チューブを留置すること。また、留置中に留置したチューブがずれてしまったとき、どちら側にどのくらいずれたか分かる涙道チューブを提供する。
【解決手段】チューブの留置時および、留置期間中におけるチューブ位置の修正に際し用いられるガイド用のマーキングを、上涙小管と下涙小管の長さに基づきチューブの幾何学的中点63から2〜6mm離れた片方に設置すること、及び、その両側に距離を示すマーキングを施すことで、前記課題を解決した。チューブは、対称性よくチューブを留置することができ、更にずれに対する処置が容易である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、涙道閉塞治療に用いる涙道チューブに関する。
【背景技術】
【0002】
流涙症をもたらす涙道閉塞の治療には、涙道ブジーによるプロービング、涙道チューブの留置、涙嚢鼻腔吻合術(DCR)、涙小管形成術、鼻涙管形成術、涙丘移動術などある。
【0003】
涙道ブジーによるプロービングは、ブジーと呼ばれる細管を涙道内に挿入することで閉塞部位を開通させ、涙液の流路を再建するものである。容易で低侵襲であることから第一治療として行われる場合が多いが、再閉塞が多い。涙嚢鼻腔吻合術(DCR)、涙小管形成術、鼻涙管形成術、涙吸移動術は、効果は高いが、顔に切開を入れたり骨に穴をあけたりするので相対的に侵襲度が高く、最終手段として行われる。
【0004】
涙道チューブは、涙道ブジーによるプロービングの後、流路の維持と組織の再建を図るために留置する涙道チューブである。涙道チューブの留置は前述の治療方法と比して容易で低侵襲、かつ効果が高いので、世界中で広く実施されている。その中でも特許文献1に示されるような、チューブの中央部分が細く柔らかいチューブやロッドで形成され、その両側が固く太いチューブでできている、涙道チューブが広く普及している(図1)。
【0005】
特許文献1の涙道チューブは、チューブとチューブの両側の切れ目から挿入された一対のブジーからなり、ブジーを操作してチューブを涙道内(図2)へと誘導し留置する。特許文献1の涙道チューブは中央部で持ち上げると逆U字型となり、涙道内に留置した時の安定性がよい。また、特許文献1の涙道チューブは従来のCrawford型のように両端を結び合わせる必要がないので、Crawford型でよく見られる結び目によるスパゲッティ症候群(チューブが涙小管から引き出せないという状態)を回避することができる。
【0006】
特許文献2には、一対の涙道チューブの一方にのみ、目盛が設けられ、中点を持たないことを特徴とする涙道チューブが開示されている。しかしながら、チューブを留置する時に中点がないので位置決めが困難となり、さらに、チューブの一方にのみ印が施されているので、他方にずれた場合の修復が困難であった。 特許文献1の涙道チューブはチューブの左右対称の位置である中点に印がついており、涙道に留置するときそれが上涙点と下涙点の間にくるよう設置すると、対称性よく留置できるとされた(特許文献1、図3)。
【0007】
しかしながら、特許文献1のチューブでは、実際にチューブがずれたとき、中点の印が涙小管内に隠れてしまうので、どちらにずれたか判別できなかった。その結果、チューブ末端のどちらを引っ張れば修復できるかの分からない場合が多かった。
【0008】
また、涙道チューブの留置は長期に亘るため、治療途中でチューブがずれてしまうケースがよくある。このような場合、上涙点側と下涙点側のどちらにずれたかを判別し、下鼻道へと出ているチューブ末端のどちらかを引っ張って対称性を修復する処置を行なう必要がある。
【0009】
特許文献1のチューブは、中点の印が上涙点と下涙点の間にくるよう設置すれば、下鼻道内でチューブは対称に留置されるものと考えられてきたが、これは、主に献体を用いた解剖学的な観点から、上下の涙道が対称(上涙小管と下涙小管の長さが同じ)であるというに知見に基づくものである。しかしながら、近年、涙道の発生学(胚生学)的な観点からの検討がなされ、涙道をなす上涙小管と下涙小管の長さは実は同じでなく、胎児期において前頭骨の発育よりも上顎骨のそれの方が急速であるために下涙小管が引っ張られ、結果として上涙小管より下涙小管の方が若干(2mm程度)長くなることが示されている(非特許文献1、非特許文献2)。よって、従来の中点に印がついた特許文献1のチューブでは、内視鏡等によって観察しながら、上涙点から挿入したチューブと下涙点から挿入したチューブの位置を修復すると、中点の印は上涙管に隠れて見えなくなる(図3)。一方、中点の印が上涙点と下涙点の間にくるよう設置しても、実際には鼻涙管部分では上涙点から挿入したチューブの方が、下涙点から挿入したチューブよりも上部に位置してしまう(図4)。
【0010】
すなわち、留置した直後からチューブの重心がずれてしまっていることにより、留置中にさらにずれが大きくなるという事態が発生し、対称性を修復する処置が必要となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】特許第2539325号
【特許文献2】特開2006-181054
【非特許文献】
【0012】
【非特許文献1】The Lacrimal System:Adam J.Cohen ら(Spriger・2006年)
【非特許文献2】The Lacrimal System:Hurwitz JJ ら(Philadelphia: Lippincott-Raven・1996年)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
本発明の目的は、涙道閉塞の治療に際し、涙道内の的確な位置に設置することが容易な涙道チューブを提供すること、および、留置した涙道チューブがずれてしまったとき、より簡単にそのずれを修復できる涙道チューブを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0014】
発明者らは、かかる課題を解決すべく、鋭意検討を進めた結果、上涙小管と下涙小管の長さに基づくガイドマークをチューブの中点から2〜6mm離れた一方に設置すること、および、その両側にガイドマークからの距離を示すマーキングを施すことで、上記課題が解決されることを見出し、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明が提供するのは以下の通りである。
〔1〕涙道内に留置される涙道チューブであって、上涙小管と下涙小管の長さに基づくガイドマークと、その両側にガイドマークからの距離を示すマーキングが施された涙道チューブ。
〔2〕ガイドマークが、涙道チューブの幾何学的中点から2〜6mm離れた一方の位置にある〔1〕の涙道チューブ。
〔3〕涙道チューブの末端が、一方と他方で判別可能な構成である〔1〕と〔2〕の涙道チューブ。
〔4〕
涙道チューブの中央部分が細く柔らかいチューブやロッドで形成され、その両側が固く太いチューブまたはロッドで形成されている〔1〕から〔3〕の涙道チューブ。
〔5〕チューブまたはロッドの材料がイソブチレン系ブロック共重合体(A)と熱可塑性ポリウレタン系樹脂(B)の割合が、重量比で(A)/(B)=1/99〜99/1であることを特徴とする〔4〕に記載の涙道チューブ。
〔6〕チューブまたはロッドの表面に、親水性コーティング層を含んでなる、〔4〕から〔5〕に記載の涙道チューブ。
〔7〕ガイドマークからの距離を示すマーキングにより、涙道チューブの、ガイドマークから上涙点側または下涙点側に偏って挿入された状態を把握し、涙道チューブの上涙点側または下涙点側末端を引っ張ることにより、涙道チューブのずれを修復する方法。
【発明の効果】
【0015】
本発明の上涙点と下涙点の長さに基づくガイドマークを有する涙道チューブは、従来の幾何学的な中点を指標とした涙道チューブよりも対称性よく留置できる。また、留置したチューブがずれてしまった場合でも、ガイドマークからの距離を示すマーキングを読み取ることで、上涙点と下涙点のどちら側にどのくらいずれたかわかるので、容易にずれを修復することができる。長期留置、および、治療のフォローアップにおいて大変便利である。
【0016】
さらには、イソブチレン系ブロック共重合体(A)と熱可塑性ポリウレタン系樹脂(B)を用いていることで、従来材料に比べて、耐引き裂け性向上し、より柔軟であることから閉瞼−開瞼運動にも大変有利である。また、親水性コーティング層があることで、留置時の挿入およびブジー抜去が大変便利である。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】従来(特許文献1)の涙道チューブを示す図である。
【図2】涙道の解剖学的な略図である。
【図3】従来の涙道チューブを涙道に留置している状態を示す図である。
【図4】従来の涙道チューブを涙道に留置している状態を示す図である。
【図5】従来の涙道チューブを涙道に留置している状態を示す図である。
【図6】本発明の涙道チューブの一例
【図7】本発明の涙道チューブが正しく涙道へ留置された様子
【図8】本発明の涙道チューブが下涙点側に偏ってずれてしまった様子
【図9】本発明の涙道チューブが上涙点側に偏ってずれてしまった様子
【図10】(a)図6の涙道チューブよりブジーを抜いた状態を示す図と、(b)要部拡大図である。
【図11】本発明の涙道チューブの別の実施態様についての要部拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明を詳細に説明する。
【0019】
本発明でいう涙道とは、涙点、涙小管、総涙小管、涙嚢、鼻腔管、Hanser valveから構成され、涙腺から産出された涙液を眼表面から下鼻道へと導く管(眼球付属器)である。図2に涙道の解剖学的な構造を示した。
【0020】
本発明でいう涙道チューブとは、涙道の再建治療を目的として挿入される所定長さを有する柔軟な挿管器具を意味する。好ましくは、チューブ形状であるが一部はロッド形状であってよい。例えば、涙嚢から鼻涙管に留置される部位はチューブ、涙点から涙小管に留置される部位はロッドであってもよく、中央部分が細く柔らかいチューブやロッドで形成され、その両側が固く太いチューブまたはロッドで形成されている涙道チューブであってよい。 本発明でいうマーキングとは、色、点、線、形、目盛、模様、文字、記号などを涙道チューブに印すことにより、目視により特定の位置を識別できる様態を意味する。例えば、ある位置を識別するためにその位置に点を印す様態であってよく、または、その位置の前後に点を施し、その点の間を示したい位置とする様態であってもよい。
【0021】
本発明でいう幾何学的中点とは、一体のチューブを一直線にしたときの真中央点、もしくは左右対称軸を意味する。例えば、長さ9.0cmのチューブの場合、末端から4.5cmの位置が中点となる。ここでいう点とは、チューブ上の特定の部位を示す用語として用いており、軸、線、面、部と解釈してもよい。
【0022】
本発明でいうガイドマークとは、チューブの留置時および、留置期間中におけるチューブ位置の修正に際し用いられるガイド用のマーキングである。本発明のガイドマークは下涙小管と上涙小管の差異分(2mm 程度)に基づき、チューブの幾何学的中点から離れた位置に設置される。人種差や個人差もあることから、好ましくはチューブ幾何学的中点から2〜6mm 離れた一方の位置に設けることが好ましく、より好ましくは幾何学的中点から2〜4mm 離れた位置である。
【0023】
本発明でいうチューブ両末端が一方と他方を判別できるとは、一般的な涙道チューブ、例えば特許文献1の涙道チューブを涙道内に留置する場合、鼻内視鏡を用いて鼻涙管下部開口部からチューブ両端が下鼻道へ出ていることを確認するが、その時に一方と他方が識別できる様態であることを意味する。そのような様態を達するのであれば手法に特に限定はないが、具体的には、色、形、模様、文字、記号などにより一方と他方を判別する方法である。例えば、一方の最末端に青色を付し、他方の最末端には何も施さないという様態である。
【0024】
本発明の涙道チューブの材質は特に限定されず、シリコーンやポリウレタン等を用いることも可能であるが、イソブチレン系ブロック共重合体(A)と熱可塑性ポリウレタン系樹脂(B)からなる樹脂が好ましい。前記イソブチレン系ブロック共重合体(A)と、熱可塑性ポリウレタン系樹脂(B)との割合を調整することで、チューブの硬さを調整できる。熱可塑性ポリウレタン系樹脂(B)の割合を大きく設定するほど、チューブの硬度を大きくすることができる。尚、抗血栓性、表面滑り性、柔軟性の観点から考えると、イソブチレン系ブロック共重合体(A)が1重量%以上含まれていることが好ましい(即ち、イソブチレン系ブロック共重合体(A)と熱可塑性ポリウレタン系樹脂(B)の割合が、重量比で(A)/(B)=1/99〜99/1)。中でも、耐摩耗性の観点から考えると、イソブチレン系ブロック共重合体(A)と熱可塑性ポリウレタン系樹脂(B)の割合が、重量比で(A)/(B)=1/99〜70/30であることが好ましい。特に、圧縮応力の観点から考えると、イソブチレン系ブロック共重合体(A)と熱可塑性ポリウレタン系樹脂(B)の割合が、重量比で(A)/(B)=1/99〜50/50であることが好ましい。本発明に用いられるチューブ用樹脂組成物はイソブチレン系ブロック共重合体(A)と熱可塑性ポリウレタン系樹脂(B)のみからなるものでもよいが他の成分を混合してもよい。
【0025】
イソブチレン系ブロック共重合体(A)として、スチレンーイソブチレンースチレンブロック共重合体(以下、SIBSという場合がある)であるカネカ社製の「SIBSTAR102T」が好ましい。熱可塑性ポリウレタン系樹脂(B)(以下、TPUという場合がある)として、エーテル系芳香環式ポリウレタンである日本ミラクトラン社製の「ミラクトランE385PNAT」、ノヴェオン社製「テコタンTT1074A」または、エーテル系脂環式ポリウレタンであるノヴェオン社製の「テコフレックスEG100A」、「テコフレックスEG85A」、または、ポリカーボネート系ポリウレタンであるノヴェオン社製「カルボタンPC3575A」などが好ましい。
【0026】
挿入性を高めるために、チューブの外側に親水性のコーティングを設けても良い。当該コーティングにより、血液と接触した際に潤滑性が発現し、挿入時の抵抗が低減される。親水性のコーティングの種類は特に限定されず、ポリ(2−ヒドロキシエチルメタクリレート)、ポリアクリルアミド、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール等の親水性ポリマー、またはこれらのブレンド等が好適に使用される。
【0027】
以下に本発明を、図面に示した一実施形態に基づき更に詳細に説明するが、本発明はこの実施態様により何ら制限されるものではない。
【0028】
図1に従来の涙道チューブである特許文献1の涙道チューブを示す。また、図3、4、5にそれを留置した状態を示す。図3はチューブの中点が上下涙点の間にあり、従来でいう“正しく留置された状態”である。
【0029】
しかしながら、発生学的な観点によると、上涙小管よりも下涙小管の方が若干長いので、チューブの中点が上下涙点の間にあるときは、その差異の分、末端がずれてしまうことになる。
【0030】
図4はチューブは正しく留置されているものの、中点が上下涙点の間に見えない状態である。
【0031】
図5は中点は上下涙点の間に見えているものの、チューブが上涙点側に引き寄せられ、ずれている状態である。実際には医師はチューブがどちらの涙点側にずれたか分からないため、対称性を復元するのに手間がかかる。
【0032】
図6に本発明の涙道チューブの一例、及び図7、8、9にそれを留置した状態を示す。該チューブは、上涙点と下涙点の中間に設置されるべき位置に数字の0を、その両側に距離を示す4, 8, -4をマーキングした涙道チューブである(単位はミリ)。チューブの両末端はそれぞれが区別できるよう、一方は略半円状、他方は三角状(色付き)となっている。図7は、該チューブが正しく留置された状態である。上涙点と下涙点の中間に設置されるべき位置を示す数字0が上下涙点の間に見えることから、正しく挿入されていることを示している。本発明のチューブは、上涙小管側から挿入されたチューブの長さと下涙小管側から挿入されたチューブの長さの差異分が補正されており、鼻涙管から下鼻道に位置するチューブの両末端のずれが生じない。
【0033】
図8は、距離を示すマーキング “-4”が上下涙点の間に見えている状態を示す。このことより、涙道チューブが下涙点側に偏って引き寄せられ、ずれていることが判別できる。従って、他方の三角の末端を下鼻道からピンセットで“4”の分だけ引っ張ることで、ずれを修復することができる。図9は、同様に“4” が上下涙点の間に見えている状態を示す。このことより、涙道チューブが上涙点側に偏って引き寄せられ、ずれていることが判別できる。従って、他方の略半円状の末端を下鼻道からピンセットで“4”の分だけ引っ張ることで、ずれを修復することができる。
【0034】
図10は、図6の本発明の型涙道チューブよりブジーを抜いた状態を示す図である。図11は、本発明の別の実施態様の例を11(a)〜(b)に4つ示した。要部である図10の一点鎖線で囲んだ部分について、中央の細いチューブ部分(涙点、涙小管、総小管、涙嚢付近に留置される部分)のガイドマーク基準点をゾーンとし、その両側に「ゼロ」を付与した(a)、(b)を示した。(c)は基準のゾーンの両側に別のゾーンを付与し「ゼロ」の代わりを示した。(d)はガイドマークを数字では無く、印の数での識別を示した。
【符号の説明】
【0035】
1.涙道チューブ
2.ブジー
3.中点の印
4.チューブ又はロッドであって、涙点、涙小管、総涙小管、涙嚢に留置される部位
5.チューブであって、涙嚢、鼻涙管、Hanser valve、下鼻道に留置される部位
6.チューブ末端
7.ブジー挿入用の切れ目
8.チューブ末端
21.上涙点
22.下涙点
23.上涙小管
24.下涙小管
25.総涙小管
26.涙嚢
27.鼻涙管
28.下鼻道
61. 本発明の涙道チューブ
62.ブジー
63.幾何学的中点の位置
64.チューブ又はロッドであって、涙点、涙小管、総涙小管、涙嚢に留置される部位
65.チューブであって、涙嚢、鼻涙管、Hanser valve、下鼻道に留置される部位
66.チューブ末端(略半円状に封止)
67.ブジー挿入用の切れ目
68.チューブ末端(三角状に封止され、色を塗布)
69.ガイドマークを付与する際の基準点

【特許請求の範囲】
【請求項1】
涙道内に留置される涙道チューブであって、上涙小管と下涙小管の長さに基づくガイドマークと、その両側にガイドマークからの距離を示すマーキングが施された涙道チューブ。
【請求項2】
ガイドマークが、涙道チューブの幾何学的中点から2〜6mm離れた一方の位置にある請求項1に記載の涙道チューブ。
【請求項3】
涙道チューブの末端が、一方と他方で判別可能な構成である請求項1と2に記載の涙道チューブ。
【請求項4】
涙道チューブの中央部分が細く柔らかいチューブやロッドで形成され、その両側が固く太いチューブまたはロッドで形成されている請求項1から3に記載の涙道チューブ。
【請求項5】
チューブまたはロッドの材料がイソブチレン系ブロック共重合体(A)と熱可塑性ポリウレタン系樹脂(B)の割合が、重量比で(A)/(B)=1/99〜99/1であることを特徴とする請求項4に記載の涙道チューブ。
【請求項6】
チューブまたはロッドの表面に親水性コーティング層を含んでなる、請求項4から5に記載の涙道チューブ。
【請求項7】
ガイドマークからの距離を示すマーキングにより、涙道チューブの、ガイドマークから上涙点側または下涙点側に、偏って挿入された状態を把握し、涙道チューブの上涙点側または下涙点側末端を、引っ張ることにより、涙道チューブのずれを修復する方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2011−200601(P2011−200601A)
【公開日】平成23年10月13日(2011.10.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−73504(P2010−73504)
【出願日】平成22年3月26日(2010.3.26)
【出願人】(000000941)株式会社カネカ (3,932)